試合風景

横浜FCユース:MF石山雄悟(左)

光った“流れを読む力”!1G1Aの活躍でチームの大勝に貢献

 20日に行われたプリンスリーグ関東参入戦、鹿島学園との1回戦を大勝で飾った横浜FCユース。6ゴールを奪う圧勝劇の口火を切ったのはMF石山雄悟だった。

 背番号14を背負うテクニシャンは試合序盤から魅せる。まずは開始早々得たCKからDF渡辺洋の先制ゴールをアシスト。ファーサイドへと完璧なクロスを供給しチームに先制点をもたらすと、その3分後には自らゴール前へ。中央からのスルーパスに対し、絶妙なタイミングで抜け出す。鹿島学園DFラインの背後を突いて冷静にゴール右隅へと流し込むと右手こぶしを突き上げた。

 この日ダブルボランチの一角を担った石山。長短のパスを正確無比に供給する技術や両サイドを効果的に使う展開力もさることながら試合を通して光ったのは“流れを読む力”。中盤の底にどっしりと構える中で、時には前後半共に立ち上がりに不安定さを露呈する格好となった鹿島学園に対し、積極果敢な攻撃参加で前線への推進力向上を図れば、時にはMF落合祥也との位置関係を意識しながら守備に重きを置き、黒子に徹する。攻守に対するバランス感覚は非常に秀でている印象を受けた。

 また、来季のトップチーム昇格が内定しているMF前嶋洋太や、前線を縦横無尽に駆け巡るFW岡本勇輝、さらにはこの試合で2ゴールをマークしたFW瀬長直亮ら強力攻撃陣が揃うtチームにおいて、自らも活きた上で彼らの能力を十分に引き出すのも石山の役割。この試合でも中盤からメッセージ性溢れるパスを彼らに送り続け、圧倒的なポゼッション率を実現させた。

 横浜FCユースが迎える次戦はプリンスリーグ昇格を争う大一番。石山の活躍はチーム浮沈の鍵握ることだろう。