写真:2試合5ゴールの東京朝鮮中高級学校FWリャンヒョンジュ(東京朝鮮中高級学校vs駿台学園より)

 9月12日に開幕を迎えた第94回全国高校サッカー選手権東京都2次予選はA・B両ブロック2回戦が終了。栄えあるベスト8が出揃った。

■Bブロック:國學院久我山、成立学園らが2回戦突破も優勝争いは混戦模様
 手に汗握る接戦のオンパレードとなったBブロック2回戦。接戦必至の見方が強かった3連覇を目指す國學院久我山暁星高等学校の一戦は國學院久我山に軍配。前半、FW多嶋田雅司が挙げた先制点が殊勲の決勝点となった。虎の子の一点を守り切った守備陣は、この試合勝利の功労者。優勝の大きな原動力となった前回大会同様、安定感の持続が今後の勝ち上がりにおけるポイントとなりそうだ。

 続いて1回戦の修徳に引き続き難敵撃破となったのは成立学園。この試合が今大会初戦となった早稲田実業相手に試合巧者ぶりを存分に発揮する形で接戦をモノにした。リーグ戦では一向に調子が上がらず、今大会もいくつかの不安要素を抱える中迎えたが、ここ2試合を見る限りチーム状態は上昇の兆し。この2回戦で今大会初ゴールを挙げたFW長島滉大、FW吉村伸といった攻撃陣の核の好調も頼もしい限りだ。

 初の全国出場を目指す東京朝鮮中高級学校は、今大会NO.1ストライカーの呼び声高いFWリャンヒョンジュが大活躍。2回戦駿台学園戦では1点ビハインドの後半、同点ゴールを挙げチームの勝利に貢献。さらに自身のW杯出場による特別措置として、他試合に先立って行われた続く3回戦でも圧巻の4ゴールを叩き込み、チームを通算5度目の西が丘進出に導いた。大注目の点取り屋はこのあと、来月チリにて開催されるU-17W杯を経て再びチームに合流する。

 最後に80分間で決着のつかなかった激闘3試合にもスポットライトをあてる。国士舘成蹊が挑んだ一戦は延長戦にて決着。FW長谷川未来が2ゴールを沈め3度の全国出場経験を持つ国士舘が意地の勝利で2年ぶりの準々決勝進出。都立日野台と大成の一戦は、壮絶な撃ち合い。延長戦を終えて4対4、勝負が持ち込まれたPK戦の末、都立日野台が勝利を収めた。(※都立日野台は続く準々決勝で敗退。しかしながら1次予選からの勝ち上がりは見事であった。)

 東海大高輪台は前回大会準優勝校の実践学園を撃破。シーソーゲームの末、PK戦を制した。2人が退場し、数的不利な状況に置かれながらも驚異的な粘りを見せた実践学園に対し、80分+20分間で勝負を決めきることができなかった部分は課題として残ったが、チームの精神的支柱である主将・MF武市健太が怪我から復帰するなど好材料も散見。東海大高輪台は次戦、西が丘進出を懸け成立学園と対戦する。

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2015年 第94回全国高校サッカー選手権東京二次予選

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