暁星高等学校サッカー部、林義規監督インタビュー。前編は、古豪・暁星を暁星たらしめている指導についてお話しいただきました。後編は、林監督がその暁星を指導すると同様に心血を注いでいる若い世代でのリーグ戦の開催、実施についてアツい思いを語っていただきました。

 高校でリーグ戦を行う。「一昔前ではありえなかった」ことだったが、いまや全国でリーグが行われ、高校のチームもユースも関係なく全国の頂点を目指し、あるいは自分たちのサッカーを実現させるためにしのぎを削っている。
 リーグ戦を戦う意義とは何なのか。林監督の目は、日本のサッカー界、スポーツ界の未来の先を見据えていた。

――いまや全国に広がり組織化されたリーグ戦の仕組みですが、当初はやはり苦労されたと思います。

 今、自分が委員長をやっているプレミアリーグがあって、その下にプリンスリーグが。その下に47都道府県のリーグがある。年間を通じたリーグ戦をやろうって言い出したのは流通経済大柏の本田(裕一郎)さんと俺なんですよ。関東スーパーリーグって10チームで始めたんだけどね。手弁当で、参加費出し合って審判から芝生のグラウンドの手配からなにからやって。賛同してくれる指導者仲間と連絡とってあれこれ話し合って、作業をして。それがこんなに早く日本サッカー協会に認められるとは思っていなかった。
 子供達にやればできるって言ったけど、大人だってやればできるんですよ。手前味噌、自画自賛になっちゃうけど。昔は考えられなかったんですよ、リーグ戦なんて。それがこんなに早いスピードで実現出来た。まだまだやり続けなくちゃいけないけど、感慨深かったですね。

――そのリーグ戦ですが、年間通して試合を行う、という意義はどこにあるのでしょうか。

 それはもう「日常」ですよ。年間通して開催されているリーグが複数あれば、例えばトップチームはプレミア、Bチームはプリンス、CチームはTリーグって、100人とかいる学校、チームでも、チームを構築して公式戦に出て高校を卒業できる子を増やせるじゃないですか。試験の話もしたけど、勉強って毎日やるものだと思うんです。その中で、チェックポイントとして試験がある。そうじゃないと、人間は弱いからサボるでしょ。試合もそうだと思うんです。毎日練習して、テストマッチ的に試合をする。そういうのを毎日やって日常にしていくのが大切。ヨーロッパなんかそれが日常、文化になっている。
 日本はまだ何かのために、ってなりますよね。この試合のために練習をする、って。もちろん、そこに懸けるということも必要だと思う。でもリーグ戦の意義は別のところにある。
 どんなに攻め込んで30本シュート打ったって、運が無くて入らない時もある。そんな時、トーナメントだと1本ガツンとやられたら終わりじゃない。ちょっとアンラッキーがあってPK!ってやられたら終わりじゃない。どんなに言い訳したって、勝った負けたが一瞬で決まってそこで終わり、ってなっちゃう。でもリーグ戦だとそれが無い。試合して、課題があったら練習してまた試合して、と出来る。サッカーって不確実な要素が多いスポーツだから、これが大事なんです。

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