アジアの渡り鳥・伊藤壇選手

 ベガルタ仙台を退団後、18の国・地域でプレーを続けるアジアの渡り鳥と呼ばれる伊藤壇選手。現在は、選手としてプレーをしながらエージェントとしても積極的に活動中。伊藤選手の今を語ってもらいました。

――さて、早速ですが18の国・地域でプレーを続けるアジアの渡り鳥・伊藤壇選手が、タイを拠点にアジアでプロ契約を目指す選手をサポートするチャレンジャス・アジアを立ち上げ、海外で選手になりたい選手のサポートを始められたのは何故でしょうか?

 元々海外でサッカーをやることになった時から引退後にエージェントの道に進むことも視野に入れていました。アジア18ヶ国でプレーしたコネクションはあるが、それをどのように使ったらいいか、というのが良く分かりませんでした。
ある国で一緒になった日本人から、エージェント業務の内容を聞く機会があり、選手がどういうことを求めているのかが分かり、また各方面からの要望もあったので、昨年からチャレンジャス・アジアをスタートさせました。

――2回目となる今回のチャレンジャスはどうでしたか?また、前回と比べて何か変化はありますか?

 チャレンジャス・アジアは元々5年計画でスタートさせたのですが、一年目は30人近くの参加者がいましたが、今年は人数に関しては若干減りました。去年までは次の移籍までのコンディション維持の練習環境だけ提供していましたが、今回からは実際に選手のコーディネートをし、移籍の手助けもしています。
練習参加者自体は人数が減り難しい面もありますが、それだけチームのトライアル参加が出来ていて選手にとっては良い環境になっているみたいです。今季の契約実績としては、既にラオス1部、カンボジア1部、タイ3部、JFLなどで契約が決まっています。

――今回はどのような選手が集まったのでしょうか?

 今回は金古 聖司(元鹿島)、杉本 裕之(元岐阜)等の元Jリーグ組、東南アジア等でキャリアをスタートさせて移籍先を探している選手、後は今期からはHBO東京(東京都1部 http://hbotokyo.com/)と提携し、日本でプロのキャリアのない様な選手が練習参加若しくはトライアル参加で集まりました。
実際にHBO東京からは4人の選手が参加したのですが、タイに1人、カンボジアで3人契約と無事全員が契約することが出来ました。日本で全くのアマチュア選手がプロになるサポートが出来たことは本当に最高ですね!

【次のページ】 目標にたどり着くには道は一つでは無い