市立浦和を率いる大野恭平監督(写真=多田哲平)

 全国高校サッカー選手権出場は埼玉県で最多の14回、全国優勝は国見、帝京、市立船橋に次いで4番目に多い4度。インターハイでは1965年度に全国制覇を経験。現在は、戸嶋祥郎(現・柏レイソル)らを擁した2013年度の選手権出場以来、全国の舞台からは遠のいているが、強豪ひしめく埼玉県のS1リーグ(県1部)で奮闘し、県予選では度々上位に名を連ねている。

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 そんな伝統校・市立浦和は偏差値70を誇る県内有数の進学校でもある。東大合格者は10年以上連続で輩出。昨年度は東大以外に、京大、東工大、一橋大、東北大など国公立大に120名以上が、医学部には8人が合格している。

 まさに文武両道を体現する実力校のサッカー部を率いる大野恭平監督に、教育方針や生徒の取り組みについて話を訊いた。

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――大野先生も市立浦和高校出身(当時は浦和市立)で、1996年度の全国高校サッカー選手権では全国ベスト8進出を果たしていますね。

 そうです。ただ私の場合は文武両道と言っていいものか(笑)。中学時代は高円宮杯で全国ベスト8になったりサッカーのほうは良かったのですが、勉強は正直あまりしていませんでした。市立浦和に入学したのも前期試験で運良く受かったからなんです。

――なぜ市立浦和を志望したのですか?

 市立浦和に入学してサッカー部を自分が引っ張って全国大会にいきたかったし、勉強もしたいと考えていたので。

――それから順天堂大学を経て教員の道に進み、2019年に母校に赴任したわけですね。市立浦和は「文武両道」「自由闊達」「自主自立」という指導方針を掲げていますね。

 それが学校の教育理念ですから、当然サッカー部の活動理念でもあります。

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