見事なゴールを決め喜ぶMF若松歩(左から2番目)(写真=矢島公彦)

 記念すべき第100回大会の”第1号”を奪ったのは、関東一若松歩だった。

 2021年度高校サッカー選手権大会の開幕戦で、東京代表の関東一は大分代表の中津東に6-0で勝利。2回戦へと駒を進めた。

 この試合で先制ゴールを奪って、関東一に勢いをもたらしたのが、3-4-2-1の左ウイングのポジションで出場した若松だ。

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 10番の肥田野蓮治が蹴ったCKのこぼれ球に合わせて右足を思い切り振り抜くと、強烈なシュートが相手DFに当たってコースが変わり、ゴールへと吸い込まれた。

 若松は「自分は最初、第1号ゴールは意識していなかったんですけど、良いところにこぼれてきたので、あとは決めるだけでした」と笑顔で、貴重なゴールを振り返る。

 その後も若松は、32分にミドルシュートを放って追加点を狙った他、テンポの良いパスで肥田野、9番FW本間凜、11番FW坂井航太らとともに多彩な攻撃を展開していった。

 この日の6点は、すべて別の選手が決めたもので、そのことからも若松ら攻撃陣のバラエティーが窺い知れる。

 関東一は過去4度、全国大会に出場し、一度も3回戦へと進めていない。2回戦はいわば”鬼門”となっているのだ。

 2回戦の相手は、尚志vs瀬戸内の勝利したチームとなる。

「関東第一高校の歴史で2回戦を乗り越えることができていないので、そこをまず乗り越えるために、あと2日間精いっぱいやっていきたいと思います」

 そう意気込む若松が、2戦連発弾でチームの歴史を変えられるか、見物である。

▽第100回全国高校サッカー選手権
第100回全国高校サッカー選手権