青森山田・黒田剛監督

 4月3日、高円宮杯 JFA U-18サッカープレミアリーグ 2022 EASTの第1節2日目が開催され、市立船橋(千葉)対青森山田(青森)の一戦が行われた。試合は青森山田が2-0で市立船橋を下した。

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 プレミア初戦で完封勝利を飾った青森山田の黒田剛監督は試合後、「危ない場面もあった。去年のような守備はまだできないけれども、それにどこまで近づいていくかというところ。まだ細かいところもそうだし、『止めて蹴る』というひとつひとつの作業もまだまだ。(青森)山田のサッカーを志向できるだけのスキルは定着していない。ただ(青森は)やっと雪が溶けてボールを蹴られるようになるので、日頃のトレーニングの中でスキルアップを図っていくしかない。夏までには『鍛錬できなかった部分の鍛錬』と『スキルアップ』、『山田のメンタリティー』の3本立てを同時に強化していく必要がある。それは覚悟してやってもらわないと」と話した。

 セットプレーで得点できたことについては「両サイドからいいボールを供給できない時期もある。その中でも、スローインやCKからチャンスを掴んでいくのは青森山田の特徴の1つ。勝ち切るためには必要な戦術」とコメント。

 去年のチームとの比較されることや違いについて聞かれると「去年は去年。追われる立場にはなるのだろうけれど、チームは100%変わっている。ただ、選手たちのモチベーションを上げるためにはいい材料。自分たちがやれること、今積み上げることを捉えながらしっかりとやっていきたい。過去のことは過去のことと割り切ってやるしかない」と答えた。

 去年のチームは目標としての基準になるかについては「(松木)玖生や(宇野)禅斗の中盤での攻防などは、ほぼほぼ勝っていた。修正力やボール奪取力を含めて、彼(MF中山竜之介)にはもっと勉強してもらいたいし、山田の質の高い練習を重ねながら少しずつクオリティを上げていってほしいと思う」と話し、「5月に入ってDF多久島(良紀)が戻ってきてくれれば、彼がキャプテンとしてチームをもっと締めてくれると思うので、そこまではごまかしながらやっていきたい」と続けた。

 PKを決めたFW小湊絆に関しては「サニックス杯でPK2本外していたので今日決められて良かった。これからはもう外すことができないので。前へのキープ力もそうだし、アイツ(小湊)がいないとどうしようもない。小湊と誰がセットで動けるか、サイドからも彼の入り方に誰がボールを供給できるか。そこまでのクオリティ、精度もまだまだ上がってこないので、そこはもう練習しかないと思う」と存在の大きさを改めて感じていた。

 さらに今年のチームの理想については「理想は去年のチームのように、アグレッシブでありながら、リスタートでも点を取れる、堅守速攻でも点を取れる、ボールを動かしながらでも点を取れる、なんでもできるチームというのが青森山田の目指すべきチーム。勝つために自分たちがどれだけの武器を持って戦えるか。後ろはひたすら全員で頑張って失点をしない、シュートを打たせないというシンプルなところを追求していきたい」と語った。

▽高円宮杯 JFA U-18サッカープレミアリーグ 2022 EAST
高円宮杯 JFA U-18サッカープレミアリーグ 2022 EAST