徳永はパスワークの中心としても働いた(写真=多田哲平)

 そのプレッシングの中心にいたのが、まさしく徳永だった。ボランチの位置からパスコースを遮断しながら相手に素早く寄せてボールを奪うだけではなく、的確なコーチングでファーストディフェンダーの選択や守備バランスの調整をしていた。

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 もっとも、そんな完勝劇を披露しても、徳永に、そしてチームに驕りはない。

 「メディアの方も外部の方も『今年は育英強いね』とすごく言ってくださるんですけど、そこで驕らず、謙虚にやりたい。一瞬の隙がシュート1本で負けたりすることにつながる。チームのキャプテンとして、引き締めるところ、隙を見せないところは、1回だけじゃなくて何回も言い続けたい」

 28日の準々決勝では同じ北関東の矢板中央と対戦。大会屈指のパワーとスピードを誇る相手に、徳永ら前橋育英の選手たちはどんな戦いを見せるのか。

(文・写真=多田哲平)

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