帝京のキャプテンを務める伊藤聡太(中央)(写真=多田哲平)

 「『あそこで負けたからこそ、ここが良くなったよね』って言われたいですし、自分たちもそうできるように動いています。前橋育英にあそこまで力の差を見せつけられて、1タッチだったり切り替えのスピードや、負けから学んだことはすごいあったので、それが今プラスにつなげられていることが一番チームの良いことだと思いますね」

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 夏の経験が大きな糧となったのは間違いない。それでも最大の目標は冬の日本一。インターハイには2大会連続で出場した一方で、選手権にはここ2年出場できていない。つまり伊藤の代は全国の選手権を経験していないのだ。だからこそ浮かれることはない。

 「夏にあそこまで行っても、結局冬を経験していない自分たちはチャレンジャー。絶対に全国に行かなきゃいけないとか、絶対に日本一を獲らないといけないのはもちろんですけど、やっぱり東京予選も今まで以上に厳しくなると思うし、高いところを目指しながらも地に足をつけて一戦一戦、決勝に行った時より慎重にかつアグレッシブに戦わなきゃ、今後厳しくなると思う」

 危機感を募らせる伊藤。そんなキャプテンを擁するカナリア軍団は、さらなる勝負強さを身につけ冬に向かう覚悟だ。

(文・写真=多田哲平)

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