二見元監督(写真=河野正)

 着任した14年以降の全国高校選手権予選は、3年目の第95回、98回、前回大会のベスト16が最高成績で、すべての県内公式戦でまだ8強入りを果たせていない。

 埼玉では今季プレミアリーグに昇格した昌平が抜け出た存在ではあるが、大宮東を含めてどのチームにもベスト8以上の可能性があるという。ではどうやってその壁を突破するのか。

 二見監督は「仲間とチームのため、自分を犠牲にできるハートと戦うスピリットを大切にしてほしい」と力説した後、「サッカーにはメンタリティやパーソナリティが重要で、そういう選手のもとに最後はこぼれ球が来るものだと思います」とサッカーに取り組む誠実さが、最終的にはものをいうと説いた。

 県高体連サッカー専門部部長でもある14代目の上條岳校長は、富士見や越谷東で監督を務めた経験があるだけに、二見監督の考え方に同調する。「好チームにするには、技術やフィジカルに加えて人間性が必要です」と述べ、校長の立場からは「現代社会はなんでも他人のせいにする風潮がありますが、心技体を鍛えて豊かな人間性を備えたサッカー部であってほしい」と新チームに期待する。

 昨年のインターハイ予選は、3回戦で関東高校大会予選を制した正智深谷にPK戦で敗れ、全国高校選手権予選も同じく3回戦で4強入りした浦和学院に1-2の惜敗。両大会とも、あと少しでベスト8進出だった。

 近年入部してくる中学生は、最盛期のような県トレセン経験者はおろか、この下に位置する東部、西部、南部、北部トレセンもいない。この4地区を形成する郡市トレセンの平均的な選手が在籍するだけだ。

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