国見の木藤健太監督(写真=会田健司)

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 8月3日、令和5年度全国高校サッカーインターハイ(総体)の準決勝で、国見(長崎)は桐光学園(神奈川)と対戦し、0-0からのPK戦に4-5で敗れ無念の準決勝敗退となった。

 ここまでの4試合を無失点で勝ち上がってきた国見はこの日もGK松本優星のファインセーブなどもあり桐光学園に得点を許さず、5試合連続無失点を達成。しかし、昨日の準々決勝と同様ゴールを奪うことが出来ず、PK戦で屈し無失点で大会を去ることとなった。

 試合後、木藤健太監督は「守備のところは、ある程度手応えを感じいて、昨日のゲームもそうだったんですけど、やっぱり相手も疲労もあって精度が落ちてきてる中で、チャンスを作られたくないなっていう。だけど、勝ち切るチームになるにはやっぱり点を取っていかないといけない。ここから決勝、優勝っていうところになってくると、点を取れる、取りきる。そういうテーマでチームを作りたいなと思います」と守備には大きな手応えを感じていると話し、攻撃面でも点を取って勝ち切れるチームを作っていきたいとコメント。

 そして「僕は楽しんでましたし、本当にいろんな特徴があるチームと試合をやれたので、そのチームと国見高校がどう戦っていくのかっていうのを考えるだけでもワクワクしましたし、そこで試合を重ねるごとに生徒たちがたくましくなっていく。そこが一番嬉しかったです」とこの大会での5試合を通して選手たちの成長を感じられたことを喜んだ。

 今大会では見事な躍進をみせてくれた国見だが、このチームは新人戦では初戦敗退。選手たちはそこから大会の運営側に回るという屈辱も味わった。「彼らの中では自分たちの代になった時にやってやるぞっていう出鼻をくじかれた。そこからじゃあ勝っていくにはどうしようっていうのを考えた新チームで、本当に平田キャプテンを中心にここまではすごくいい積み重ねができていると思うので、この夏で得た自信とまだまだ足りないことをこの夏でここから積み上げていきながら、勝負の冬に向かっていきたいなと思います」と失意の新人戦から立て直してくれた選手たちに感謝した指揮官。

 そして木藤監督はこの活躍を支えてくれた方たちについても言及。「直接ではないんですが、長崎の方も盛り上がっているっていうのも聞いたり、学校の方でも応援してくれたりとか、地域が盛り上がっているというのを聞いたり。それが国見町の元気印といいますか、シンボル的に街を盛り上げられるような存在になろうということで、生徒たちも"俺らがやるんだ!"っていうのを持ってやってくれているので、そういう意味では本当はやっぱり決勝に行って優勝っていうところは目標でありましたけれども、彼らがコツコツコツコツやってきたことが力になってきて、それを周りの人たちに応援していただいている。これを続けていくことが大事かなと思います」。

 応援が選手の力になり、選手たちはその感謝をプレーで還元する。このインターハイでの活躍が国見のさらなる躍進に繋がっていく。

 (文・写真=会田健司)

▽令和5年度全国高校サッカーインターハイ(総体)
令和5年度全国高校サッカーインターハイ(総体)