FC東京U-18CB永野修都

 その他では5得点を挙げたFW安藤陸登(2年)は狡猾な動きでゴールを重ね、サイドハーフのMF森田将光(2年)は決勝トーナメント1回戦から決勝まで4試合連続でアシストを記録。上級生に怪我人が多かっただけに、下級生FWの活躍なくして16年ぶりの日本一を成し得なかった。

 準優勝に終わったFC東京U-18も下級生の活躍が目立ったチームだ。とりわけ素晴らしかったのが、MF佐藤龍之介(2年)だろう。すでにルヴァンカップでトップチームデビューを飾っている逸材はボランチやトップ下のポジションで圧巻のパフォーマンスを披露。トップ下のポジションではパスセンスやドリブル突破からチャンスを作るだけではなく、質の高いフリーランでたびたびフィニッシュに絡んだ。守備の強度も高く、前線からのプレスバックも効果的でコースを限定しながら相手を追い込むプレーは相手にとって厄介。ボランチではどっしり構えてゲームを組み立てつつ、隙あらば3列目から前線に顔を出して攻撃に厚みをもたらす。惜しくも決勝で敗れたが、個の力でユース年代の域を超えていると感じさせられた選手だ。

 その他では怪我から戻ってきたFW山口太陽(2年)が5得点を挙げる活躍を見せた。183cmの体躯を生かしたポストプレーや反転してからのシュートは破壊力抜群で、11月のU-17ワールドカップでメンバー入りが期待できる出来だった。GKの後藤亘(2年)はU-18代表のGK小林将天(3年)に代わって今大会のゴールマウスを託され、機敏な動きでシュートを阻止。ビルドアップでも違いを見せ、正確なフィードから攻撃の起点になる場面もあった。CBの永野修都(2年)は空中戦の強さに加え、対人プレーで特徴を発揮。4得点をあげた得点力も含め、代表に相応しいプレーを見せた。また、代表歴がない右SB金子俊輔(2年)はスピードで可能性を示し、右サイドハーフの菅原悠太(1年)はパンチのある左足と打開力に加えて強度の高い守備で存在感を発揮。今後の成長が楽しみになる働きだった。

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▽第47回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会
第47回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会