後半に入り、遠目からでもシュートを放ち、何とかリズムを作り出そうとする関東一。シュートを打ち続けることで徐々にゴール前に迫り、パスも回りはじめてきた。
 だが、関東一が立て続けに攻め込む中でもふとした隙を見逃さず、安藤丈が抜け出し、右サイドからシュートを放つ。これは惜しくもクロスバーに当たり得点ならなかったが、鮮やかなシュートに駒澤大学高等学校応援席は盛り上がり、関東一イレブンは攻め手をやや緩めることになる。

 強烈な日差しと照り返しに無風状態。前後半とも給水を挟む厳しい条件での試合に、両チームとも倒れ込む選手や足のつる選手が出てくるなど、ギリギリの戦いとなってくる。それでも高い集中力を発揮する両チーム。負けられないという熱い思いが伝わってくる。

 30分、ここまで関東一の攻撃の芽をつぶし、精力的に攻撃参加も行うなど攻守にリズムを作り出していた右SB2番・荒井佑太が退場となる。1人少なくなった駒澤大学高等学校に対し、後がない関東一は攻勢をかける。スペースが出来ただけでなく、攻撃のプレスがややおさまった分、得意のパスが回り出す。
 だが、やや焦りの色が見える関東一のパス回しに、駒澤大学高等学校は冷静に対処し続け、最後までその赤と黒の壁を崩されることは無かった。

 前半にあげた1点をきっちりと守り抜いた駒澤大学高等学校が、4強入り。全国の舞台まであと一勝と迫る勝利を手にした。

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