11日に開幕した選手権東京都大会1次予選もいよいよ2回戦に突入。14日、各会場でAブロックの熱戦が繰り広げられる中、A5ブロックでは勝ち抜け候補筆頭のかえつ有明が登場した。

 かえつ有明都立永山、両校が激突する舞台は人工芝のピッチ、葛飾区総合スポーツセンター陸上競技場。優位な立場での戦いとなるかえつ有明は所属するT3リーグでも6試合を終え4勝1敗1分けと昇格も狙える位置に付けるなど好調をキープしてこの日を迎えたものの、何と言っても難しいトーナメント初戦。その戦いに大きな注目が集まった。対するは、初戦で都立竹早を2対0で下し、勝ち上がった都立永山。格上相手に金星を狙う一戦に臨む。

 怪しい空模様の中キックオフを迎えたこの試合、序盤から主導権を握ったのはやはりかえつ有明。両サイドが高い位置をキープし、4-3-3に近い布陣から次々にチャンスを作り出す。まずは1分、右サイドに開いた小栗健太のクロスから仲野哲矢がヘディングシュート。さらに6分にはまたも右サイド、羽田直樹のアーリークロスの流れからゴール前、星野煕暉が素早い反転からシュートを放つもGK・渡辺眞二の好セーブの前に先制ならず。

 攻勢を強めながらゴールを奪えない展開に、ベンチからは前線の3トップに対し「ゴールをイメージした動き出し」を求める指示。フィニッシュの部分で手を焼くチームは先制への糸口を掴むべく右ウイング藤枝友仁と、左ウイング仲野のポジションチェンジを敢行するなど変化を与えてゴールを狙った。

 一方、度重なるピンチにGK渡辺を中心に体を張って守り続ける都立永山。4-4-2の布陣で臨んだ一戦、攻め込まれるのは想定内と言わんばかりの落ち着いた対応で凌いでいく。攻撃面ではなかなかゴール前まで持ち込むことができず、遠い位置からのミドルシュート一辺倒の攻撃に終始したが、前半を無失点に抑え込んだ守備は評価できる内容に感じられた。

 前半に何としても先制しようと、攻め続けるかえつ有明は前半終了間際の35分にもビックチャンス。DFラインの裏のスペースに抜け出した藤枝がGKと1対1の局面を迎えるがこの決定機も決めきることができず。結局0対0のスコアレスで前半の35分間を終えた。

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