駒澤大学高等学校1点リードで迎えた後半は両チームに好機散見。
 駒澤大学高等学校は後半開始と同時にFW岩田光一朗、47分にはMF武智悠人と選手交代を敢行し追加点を目指す。対する堀越は、MF斎藤拓磨が前半よりも比較的高い位置でのプレー時間が増え反撃のきっかけを掴んだ。

 1対0のスコア動かず、時計の針は進む。迎えたのは試合終了間際の熱き攻防。
 追いかける堀越は後半アディショナルタイム1分、途中出場FW鈴木龍河がDFラインの背後を突きシュート。さらに同2分には、右サイドからのクロスにゴール前フリーで待ち構えていた鈴木が合わせるが、駒澤大学高等学校GK鈴木怜の連続ビックセーブを前にゴールならず。

 すると迎えた同3分、駒澤大学高等学校はカウンターから途中出場の岩田がゴールを奪い勝負あり。「あの(1点リード時)守備陣の踏ん張りがあってからこそ生まれた」と、チームを率いて18年目のシーズンを戦う大野祥司監督が試合後インタビューで評した一発で、駒澤大学高等学校堀越に引導を渡した。

 試合後、キャプテンマークを左腕に巻く主将の深見が口にしたのは“駒澤魂”という言葉。5年ぶり戴冠に感無量のイレブンは、初出場ながら16強入りを果たした第89回大会以来となる大舞台での躍進を見据えている。

(文・写真 金子 侑史)