岡山学芸館 vs 高知(写真=森田将義)

 迎えたPK戦でも手に汗握る攻防は続いた。先行の岡山学芸館の4番目がキックをポストに当てて絶体絶命のピンチを迎えたが、選手権での活躍が記憶に新しいGK1平塚仁(3年)が再び躍動。読みを的中させて、5番目のキックを防いで一命をとりとめた。平塚は8番目のキックも止めたが、キッカーより先に動いたため、やり直しになるなど不運な面も見られた。一巡しても決着が付かず、迎えた15番目。先行だった岡山学芸館のキックが枠外に逸れたのに対し、高知はきっちり成功。

 「0-0なのはプラン通り。あと、これで点が獲れていれば完璧だった。PKを見据えて準備もしていた」と大坪監督が振り返った通り、狙い通りの試合に持ち込んだ高知が勝利した。

 試合後、大坪監督が「2本目を止められた時はヒヤッとしたけど、これまで準備してきて彼らの表情を見た時に、『問題ないぞ』という表情をしていました。外した選手に対しても“大丈夫、大丈夫”という声掛けをしている所を見た時に、強くなったなと思えた。(僕は)見守るだけだなって」と目を細める姿が印象的だった。

(文・写真=森田将義)

▽令和5年度全国高校サッカーインターハイ(総体)
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