無失点で大会を終えた国見は3位(写真=会田健司)

 しかし、セットプレーを中心にゴールを狙った桐光学園だったが、松本とDF5平田大耀を中心に国見はこの時間帯も無失点で切り抜けると、後半終了間際に決定機。MF11江藤呂生の右からのクロスがGKに弾かれたところを、途中出場のMF16原田高虎がダイビングヘッドで押し込む。しかし、ここはGKのカバーに入っていたDF川村優介(3年)がシュートをゴールラインギリギリで掻き出す。

 結局最後まで両チームにゴールは生まれず、決着はPK戦へと持ち越された。PK戦では先攻の国見が2本目を失敗。5人全員が成功させた桐光学園が5-4でPK戦を制し、見事に決勝へ進出を決めた。

 ゲーム後、桐光学園の鈴木監督は「本当に情けない。うちが追及しているフットボールではなく蹴鞠になってしまった。牙がない、ヨダレを垂らさない、戦わない、こういうところが多く見られたので、非常に歯がゆいゲームでした」と厳しい言葉で試合を振り返った。

 一方、国見の木藤健太監督「守備のところは、ある程度手応えを感じいて、昨日のゲームもそうだったんですけど、やっぱり相手も疲労もあって精度が落ちてきてる中で、チャンスを作られたくないなっていう。だけど、勝ち切るチームになるにはやっぱり点を取っていかないといけない。ここから決勝、優勝っていうところになってくると、点を取れる、取りきる。そういうテーマでチームを作りたいなと思います」と守備には手応えを口にしたが、攻撃には課題が残ったと話し、選手権に向けて改善させたいと語った。

(文・写真=会田健司)

▽令和5年度全国高校サッカーインターハイ(総体)
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