パスコースを探す高松北MF7田中友貴(3年)

 まずは1分、山本がDFライン裏に抜け出して相手GKと1対1に。これは惜しくもオフサイドになったものの、3分には森本の左クロスに吉本が飛び込み、6分と10分には森口がシュート。そして9分、山本のシュートは右ポストへ。2020年1月にスペイン遠征を敢行し「それ以来、フットサルにも積極的に取り組んできたし、現在でも3割はフットサルトレーニングを入れている」(陶山輝佳監督)成果を示す圧倒的なポゼッション率をベースに、双方向から攻撃を仕掛ける高松北に、四国学院大香川西は完全に翻弄された。

 それでも、そこは長年四国の高校サッカー界をけん引している四国学院大香川西。高松北の高いDFラインの裏を突き、陣地を押し戻すと15分には相手GKのキャッチミスをPA内で拾った玉田が巧みなボールキープからPKを獲得。小島が蹴ったPKを一度は止められたものの、GKが早く前方に飛び出したとして蹴り直しとなったPKを玉田が決め、17分に四国学院大香川西が先制点をマークした。

 しかし、高松北の闘志は全く衰えなかった。パスだけで崩すのが難しいと見るや、吉本、森本の両ワイドに加え、ボランチの田中もドリブルを仕掛け相手のブロックをはがしにかかると迎えた26分、素晴らしいゴールが生まれる。

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▽令和5年度全国高校サッカーインターハイ(総体)香川予選
令和5年度全国高校サッカーインターハイ(総体)香川予選