東海大高輪台 vs 豊島学院(写真=河野正)

 前半19分、橋口の蹴った右CKをCB松原翔大(2年)がヘッドでそらせ、そのボールを吉田が狙ったがわずかに枠を捕らえ切れなかった。26分には川上の最終パスからFW菅原巧太(3年)の決定打がGKの正面を突き、31分の川上、32分の吉田、35分の橋口のシュートもポストをたたくなど、攻めても打ってもゴールを割れず、一方的に押し込みながら前半を0-0で折り返した。

 それでも就任15年目を迎えた川島純一監督に焦りはなかった。「どんなにシュートを打っても入らないこともある。それがサッカーですから。私は1-0で勝つことにこだわりがあるので、1点取って勝てればいいと考えていました」と少しも慌ててはいなかった。

 イレブンはそんな指揮官の思いを察していたのか、後半5分に待望の先取点をものにする。攻撃参加した左SB山田煌士(3年)が川上のパスを預かり、ドリブルで持ち運んでGKの股間を抜く一撃を蹴り込んだ。

 これでさらに勢いに乗った東海大高輪台は、14分に川上が2点目を決めると、その1分後には複数のパスで相手の守備を崩してから、右SB葛島楽歩(3年)が決定的な3点目をゲットした。この後もしばらく攻勢の時間帯が続き、松原のミドルシュートがバーをたたくなど、大量得点しても不思議でない圧倒的な試合内容だった。

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