追加点を決めた帝京のFW宮本周征(写真=志水麗鑑)

 後半に入っても帝京は攻撃の手を緩めない。43分には巧みに敵の背後を突いたMF樋口が相手GKとの1対1の絶好機を得る。さらに47分にはFW横山がペナルティエリア手前でドリブルから左足を振り抜いた。しかし、どちらのシュートも決めきれない。

 耐える時間が長かった東農大一が、リズムを掴んで徐々に押し返す。カウンターからMF宮﨑がドリブル突破を図ったり、MF14田中捷喜(3年)が裏抜けを狙うなど、前半よりも良い流れを引き寄せた。

 それでも帝京がオープンな展開となったなかで、個の力を活かしてリードを広げる。57分、相手の最終ライン裏に抜け出したFW22宮本周征(1年)が、浮き球のボールを捉えて右足を一閃。強烈ショットをゴールに突き刺した。

 2ゴールを奪った帝京は冷静にボールを回して時計の針を進めつつ、終盤にはCKからMF15橋本拓人(3年)もネットを揺らして東農大一に3-0と完勝。貫禄ある戦いぶりで準々決勝に進出した。

(文・写真=志水麗鑑)

▽第102回全国高校サッカー選手権東京予選
第102回全国高校サッカー選手権東京予選