都立片倉 vs 大成(写真=松尾祐希)

 しかし、簡単には事は運ばない。直後の22分に一瞬の隙を突かれ、FW歳森杏介(2年)にゴールを許してしまう。その後は3トップがタッチラインのギリギリまで開く片倉の戦術に手を焼き、カウンターからピンチを招く場面が散見。CB熊谷慈玖(3年)のオーバーラップにも苦戦してしまう。個の力では相手を上回りながらも、不安定な戦いで落ち着かない時間帯が続いた。

 迎えた後半。リズムを取り戻したい大成はいきなり仕掛ける。キックオフ直後に佐藤が左サイドに大きく展開すると、抜け出した塚本がスピードで振り切ってゴール前へ。最後はGKを交わし、シュートを流し込んだ。早い段階でリードを広げた大成だったが、その後もバタバタした展開が続く。56分に伊東恒(3年)が加点したものの、一歩も引かずに前に出てくる片倉に押し込まれてしまう。73分に塚本がダメ押し点を奪い、5−0としたが相手の勢いは止まらない。点差を付けられても折れずに立ち向かってくる片倉の圧力に最後まで手を焼いたが、最小失点に留めて次のステージに駒を進めた。

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▽第102回全国高校サッカー選手権東京予選
第102回全国高校サッカー選手権東京予選