後半に入っても大津がボールを保持して押し込む中、城北も早い切り替えから時折右の渡邉大斗らが持ち込む場面を作るが、全体を押し上げてサポートの形ができる前に奪われるなどフィニッシュには持ち込めない。一方の大津も、攻め込みながら次の1点が奪えない時間が続いていたものの、56分、五嶋夏生のフィードを受けた嶋本悠大が左から持ち込んで横パスを通し、これを交代出場の中村健之介が決め6−0。その後はスコアが動かないまま進むが、78分に中村が舛井のクロスに詰めて7点目を奪うと、アディショナルタイムにかけてさらに2点を追加、合計9ゴールと城北を圧倒した。

 80分を通して25本のシュートを記録したことを踏まえれば、「シュートの質が悪く、決められない場面もあった」と舛井が話したように最後の質は課題。とはいえ、交代でピッチに入る選手もきっちり役割を果たすなど新年度に向けてチーム内で激しい競争が続いているのはプラスで、九州大会からサニックス杯、そして高円宮杯U-18プレミアリーグWEST、さらには高校総体と高校選手権など、全体の質を高めながら昨年のチームを上回る成績を目指す。

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▽令和5年度熊本新人戦(新人選手権大会)
令和5年度熊本新人戦(新人選手権大会)