ゲームの立上りは緊張からか、両チーム探りあう展開になるがゲームは意外な形で動き出す。10分に東京実業が左サイドセンターライン付近からロングボールを放り込むとDFがヘディングで後ろに逸れたがボールが前にポジションをとっていたGKの頭上を越えてOGとなってしまう。

 東京実業がラッキーな形で先制。逆に失点で肩の力が抜けたのか再開後は都立東大和南のいつものポゼッションサッカーが機能しボールを保持する時間が増える。19分に左サイドでボールを受けた8番平塚がドリブルでボールを運び中央へ。たまらず飛び出してきたDFを見逃さず、スルーパスを送ると7番宮尾が裏に抜け出しボールを受けると冷静に左足で流し込み同点弾。ゲームを振り出しに戻す。

 28分、都立東大和南はCKから4番佐野が頭一つ飛び出してヘディングで合わせたがGK正面。東京実業は33分に得意のハイプレスから高い位置でボールを奪い11番がPA内でシュートを打つもDFのブロックに阻まれる。両チームDF陣が踏ん張り前半は決定機なく後半に挑む。

 後半序盤は都立東大和南が前半同様ポゼッションで相手を上回るが、東京実業の走力と激しい当たりで前線になかなかボールを運べず攻めあぐねる。東京実業はボールを奪ってからのパスの精度のところでかみ合わず。まずはシュートまでいくチャンスを作りたいところ。徐々にゲームがオープンになってきた20分。後半途中から交代で入った20番日名悠太が得意のドルブルで2人、3人とかわし観客を魅了する。10番萩原へのロングボールを多用した攻撃が多かった東京実業が前半になかった形でゴールに迫る。ところが28分、都立東大和南が右サイドから中央に上げたクロスを東京実業3番渡辺が肩口でクリアにしたかに見えたが、主審が副審の上げたフラッグの意図を確認しにいくとハンドの判定。さらにこの日前半にもイエローカードをもらっていた渡辺は2枚となり退場となってしまう。このPKを都立東大和南の4番岸本がGKに触られながらも沈めて2-1。

【次のページ】 粘る東京実業