左から、鹿島内定の須藤・小川、新潟内定の小見、福島内定の柴(写真=松尾祐希)
トップ下やサイドハーフを務める須藤は足元のスキルに秀でたドリブラー。1年目から10番を任され、昨冬はゲームキャプテンとしてチーム初の高校サッカー選手権ベスト8入りに貢献した。
その須藤と攻撃陣を牽引する小見は得点感覚に秀でたストライカー。「動き出しの良さもいいし、何よりゴールへの姿勢が良い」と新潟の寺川能人スカウトが話した通り、どんな状況でもまず得点を考えるプレースタイルが最大の武器となる。昨冬の選手権ではゴールを奪えなかったものの、今季は絶対的な点取り屋として最前線に君臨。夏のフェスティバルではゴールを量産しており、さらなる飛躍が待たれるタレントだ。
一方、須藤とともに鹿島入りが決まった小川は抜群のサッカーセンスを持つボランチ。スペースを瞬時に見つけて、運ぶスキルは唯一無二の武器で椎本邦一スカウトも高く評価している。「体格が気になったけど、プロで3年やったらどうなるのかを見たかった」と常勝軍団の名伯楽を唸らせた逸材は、9月上旬にオファーを受けてプロ入りを決意。フィジカル面などで課題を抱えているが、今後の成長が楽しみな一人だ。
その小川とボランチを組む柴は堅実なプレーでゲームをコントロールする攻守のリンクマン。162cmと小柄だが、存在感は抜群で今年の昌平には欠かせない。ボール奪取能力と正確な技術を武器にJ3からさらなる飛躍を目指す。
同校史上初となる4人同時のプロ入り。間もなく始まる高校サッカー選手権では注目度も高まり、県予選から大きなプレッシャーにさらされるのは間違いない。藤島監督が「このあとは注目を集める。地力が試される状況。この状況でも自分自身を高めながらチームのために戦ってほしいし、日本一を目指して頑張って欲しい」と話す通り、彼らの真価が問われるのはここから。今後も彼らのパフォーマンスから目が離せない。
(文・写真=松尾祐希)