本格的な新チーム始動が目立つ高校サッカー界。高校サッカードットコムでは新シーズンに飛躍を見据える全国の強豪校を紹介する。
【vol.19大津(熊本)】
これまで多くのプロ選手を輩出し、2013年には公立校として初めて高校サッカー最高峰の舞台、高円宮杯プレミアリーグを経験するなど結果を残してきた大津。しかし言わずと知れた熊本の名門にはこれまで、全国での有力候補に挙げられながらも期待を裏切る結果に終わる「前評判倒れ」の印象が付きまとってきた。それでも夏の総体で準優勝という輝かしい成績を収めることに成功した昨シーズンはその印象を拭い去る、強豪大津を常勝軍団へと引き上げる一つのきっかけとなりそうな1年であったのではないか。
ロアッソ熊本に入団を果たしたMF坂元大希や主将を務めた司令塔MF葛谷将平といった3年生に加え、昨年9月に特別指定選手としてロアッソ熊本に登録されると、11月にはプロデビューを果たしたDF野田裕喜、日本高校選抜にも名を連ねる大型FW一美和成ら下級生にも好選手が揃った昨シーズン、4年連続で熊本を制した総体では怒涛の勝ち上がりを見せる。勝ち上がり迎えた決勝では東福岡に延長の末敗れ準優勝に終わるも、浦和東、立正大淞南、初芝橋本ら強敵を立て続けに退け過去2度阻まれていた準決勝の壁を突破するなど前評判に違わぬ力を十分に発揮。周囲の期待に応える躍進となった。