先日幕を閉じた平成27年度第58回関東高校サッカー大会。東京を舞台に繰り広げられた3日間の熱戦模様を振り返る!

【Aグループ】
 昨冬選手権では同校史上初の4強進出。全国という大舞台でピンク色の旋風を巻き起こし、より一層注目度の増した新シーズンを戦う日大藤沢は、関東大会のピッチで躍動した。

 「県3冠」を目標に掲げ、神奈川予選制覇によってまずは1つ目のタイトルを掴みとって挑んだ今大会、通算7度目の挑戦で初の戴冠。大会を通して、GK鈴木孔明、DF小野寺健也、DF福屋稜平、DF西尾隼秀といった昨チームから主力を務める面々が形成する守備に加え、優秀選手にも名を連ねたMF興膳和希、MF蛭田悠弥、FW矢後佳也の3人、さらにはFW住吉ジェラニレーションら新たにスタメンの座を勝ち取った攻撃陣の奮闘も目立った。同じく攻撃力に定評のある西武台との決勝戦では文字通り打ち勝ち、攻撃力の真価は昨チーム同様、確かなものに違いないことを証明したのではないか。

 神奈川県勢2年ぶりの優勝旗をもたらした日大藤沢の挑戦は続く。今季2冠目獲得へ、すでにイレブンの視線が注がれる総体予選の戦いぶりに注目したい。

 続いて準優勝には西武台。初戦では関東一との今季公式戦無敗対決を制すると、続く2回戦ではDF小川匠の後半AT弾で追いついた末、PK戦勝利で帝京第三を退けた。FW橋本陸、FW新行内一輝、FW川田航平が形成する強力3トップに、唯一2年生ながら優秀選手に選出されたMF今井祐太朗らが絶妙な融合を見せ、自慢の攻撃が十分に機能。チームの完成度は高く、大会を通じて強烈なインパクトを残してくれた。

 決勝戦では日大藤沢に競り負け、開幕から続いていた公式戦無敗記録はここで途切れることとなった。それでも強豪揃いの埼玉を頭ひとつ抜け出す西武台、仕切り直して挑む総体に大きな期待を寄せたいところだ。

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