写真:矢板中央DF星キョーワァン

攻守に圧倒的な存在感!頼れる“闘将”がチームを勝利に導く

 地鳴りのような声を発しながら繰り出すヘッドは高さ、強さ共に一級品。矢板中央(栃木)の白いキャプテンマークを左腕に巻く男は今夏全国総体4強、関東一(東京)と対峙した一戦でも圧倒的な強さを誇る空中戦で存在感を放った。

 20日に行われたプリンスリーグ関東参入戦1回戦に勝利し、23日に行われる決勝へと駒を進めた矢板中央の主将・DF星キョーワァン。184cm、77kgと恵まれた体格を生かした力強いプレーが持ち味のDFはこの日の試合でも随所で本領を発揮。本職の守備では今夏総体得点王の関東一FW岡崎仁太朗らとマッチアップしほとんど仕事をさせず。1対1において高い勝率をマークしたほか、CBとしてコンビを組むDF川上優樹と共に4バックを敷く最終ラインを統率し、全国屈指の攻撃力を備える関東一を封じ込んだ。

 また、星が放つ存在感は攻撃面でも群を抜いた印象。セットプレー時には前述の川上と共にゴール前へと上がり明確なターゲットとして君臨。この日はゴールを奪うまでには至らなかったものの、相手守備陣の脅威となり続けたのは間違いない。彼がターゲットとなり、マークを集中させることで他の選手たちはスペースを有効活用、その結果再三のチャンスを迎えていたこともまた事実である。

 この日決勝点を挙げたFW森本ヒマンやスピードが武器のMF澤野祐輝ら個性豊かなチームを束ねる星。大声を出しながらチームを鼓舞し続ける姿はまさに“闘将”と言ったところか。昨季から主力を担う星にとって自身2度目の全国選手権がいよいよ迫り来る中、まずはプリンスリーグ関東昇格を手中に収めるべく、星は目の前の大一番を見据えている。