市立船橋は2年ぶりの王座奪還ならず

■2年ぶりの優勝を目指した市立船橋は決勝戦で涙
 12年大会以来の王座奪還を目標に掲げた市立船橋は、決勝のピッチまで登り詰めるもPK戦の末涙を飲んだ。DF白井達也、MF椎橋慧也ら昨季から主力を務める選手が多く残った今チームは、参戦するプレミアリーグEASTでも好調を維持したこともあり、大きな期待を背負う中、夏の大舞台を迎えた。そんな今大会、初戦から上々の出来で岡山学芸館(岡山)を下すと、尚志(福島)、久御山(京都)、滝川第二(兵庫)、関東一(東京)を立て続けに退けて決勝進出。迎えた決勝戦では1点ビハインドの後半アディショナルタイム、プレミアリーグEAST得点ランキング2位のMF工藤友暉が直接FKを沈める粘りを見せて追いつくも、最後はPK戦決着の末惜敗を喫した。それでも、優勝した東福岡と並び最多タイの6人が優秀選手に名を連ねた通り、多くの選手がポテンシャルの高さを発揮したと同時に、チームとしての成熟度は日に日に高まりを覗わせた。伝統の堅守と充実の攻撃力に更なる磨きをかけて、打倒東福岡、そして選手権日本一を見据え、市立船橋の戦いは続く。

■関東一、立正大淞南が4強進出
 8年ぶり2度目の全国出場を果たした関東一はまさに怒涛の快進撃を披露し同校初の4強入り。中盤での小気味よいパスワークが冴え渡り、強敵を次々と撃破。圧巻は前回大会準優勝校大津(熊本)と対峙した3回戦。今大会初の先制点を許し、1点ビハインドの状況となるも、MF鈴木隼平のハットトリック、FW岡崎仁太朗のダメ押し弾で4ゴールを奪う逆転勝利。その後準決勝で市立船橋(千葉)に競り負けるも、全国に“カンイチ”の名を轟かせる躍進となった。

 立正大淞南は11年、12年に続く4強入り。“山陰の雄”として親しまれる全国指折りの強豪は2人で大会5ゴールを挙げた2トップ、FW杉本龍哉、FW井上直輝が牽引する攻撃陣と、主将DF饗庭瑞生、3戦連続PK戦勝利の立役者GK小笠姫馬らが並ぶ守備陣共に、厚い選手層とレベルの高さを披露し勝ち上がって見せた。鬼門となった準決勝で東福岡に敗れ、“3度目の正直”となる決勝進出にあと一歩及ばなかったが、このリベンジは選手権で果たしたいところだ。

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