写真:苦しみながらも初戦を突破した関東一、次戦の相手は堀越
第94回全国高校サッカー選手権東京都2次予選はA・B両ブロック共に準々決勝の戦いへ。憧れの西が丘進出を懸けた大一番を展望する。
■関東一vs堀越FW高橋快斗、FW岡崎仁太朗のゴールで苦しみながらも勝利を収めた初戦を経て、関東一が迎える大会2戦目。前回大会準優勝校堀越の挑戦を受けて立つ。迎える一戦も優位が大方の予想ではあるものの、一発勝負のトーナメントコンペティション、厳しい戦いになることは間違いない。全国4強まで登り詰めた総体後は、公式戦4試合を戦い2勝1敗1分け(9月末時点)と、それ以前に並べた勝ち星と比較すると、やや物足りなさも感じさせる成績も気になるところ。決戦一週間前に予定されているT1リーグ第17節、成立学園との試合を絶好の調整の場とし、堀越との大一番に照準を合わせたいところだ。 対するは攻撃陣の強度なら関東一に勝るとも劣らない、タイプは違えど自慢の攻撃力発揮が期待される堀越。FW鈴木龍河、FW新井真汰の先発が予想される2トップを活かすカウンターは速さ、力強さともに今大会屈指。DF鈴木友也らが形成する関東一の堅守相手にどこまで通用するのか、この試合見物の一つである。また、そんな攻撃陣の奮闘を促すのは守備陣の踏ん張り。高いボールポゼッション率を許すことが予想される中で、主将を務めるDF富樫草太が形成するDFラインが鍵を握る。2回戦の日大豊山戦では、富樫に加え、DF東岡信幸、DF小澤颯が並ぶ3バックが採用されたが、関東一への対応として4バックへの変更も十分に考えられるこの試合、果たして堀越はどのような対策を講じるのか注目したい。■保善vs都立東久留米総合
昨季4強の両雄が激突。4年ぶりの王座奪還を目指す都立東久留米総合と、過去3度の西が丘出場経験を持つ保善が準決勝進出を争う。公式戦ここ7試合負けなし、所属するT1リーグでは着々と勝ち点を積み上げ首位(9月末現在)に躍り出た都立東久留米総合最大の注目は、好調攻撃陣もさることながら安定感際立つ守備陣。T1リーグでは8月の第13節多摩大目黒戦以降、現在4試合連続完封勝利を記録する成績がその安定感を裏付ける。今季から採用している3バックはこの試合もチーム浮沈の鍵を握ることだろう。DF飯塚小次郎を中心とした最終ラインは空中戦を含めた対人で強さを誇り、最終ラインからのビルドアップも効果的に作用する。GK井上大地を含めた都立東久留米総合が誇る“自慢の砦”は要チェックだ。 一方の保善も勝機は十分。振り返れば一次予選も含めここまで3試合連続の延長戦勝利と厳しい戦いが続く。2次予選2回戦の高輪戦では、金子希更、岡村翔のゴールで劇的な逆転勝利。試合を重ねる中で逞しさ、勝負強さが増す選手達はやや不利とみられる状況を覆すことはできるのか。2年連続の西が丘はすぐ手の届くところまで来ている。