写真：国士舘を一蹴。國學院久我山は3連覇へ歩みを進める。

　続いては、6年ぶりの優勝を目指す古豪が西が丘へ。過去34回の全国出場を誇る帝京が初の4強を目指した都立松が谷の挑戦を一蹴した。5バックを敷き守備に重きを置いた都立松が谷に対し、帝京は序盤から前線の強度を高めると開始5分であっさりと先制点奪取。その後も着々とゴールを重ね快勝を収めた。東京朝鮮中高級学校と対戦する次戦は、決勝進出を争うと同時に、今年6月に行われた総体予選のリベンジマッチとしても位置付けられる。快勝となった準々決勝の勢いを持続し、強敵撃破といきたいところだ。

　接戦必至の好カードとして注目された成立学園対東海大高輪台の一戦は、戦前の予想通り、序盤からスコアレスで推移。試合はPK戦サドンデスの末、成立学園が勝利を収めた。延長戦終了間際に投入され見事シュートストップに成功したGK園田悠太らの活躍が光り、2年ぶりの西が丘を勝ち取った成立学園はもちろんのこと、押し込まれる展開にも粘り強く、そして勇敢に戦い続けた東海大高輪台、両雄が互いに死力を尽くした激闘は今大会ベストゲームの一つであろう。両チームの選手には集まった観衆から割れんばかりの拍手が送られていたのも印象的であった。

　最後に國學院久我山は国士舘相手に貫録の勝利。FW澁谷雅也のアシストからFW小林和樹が決めた先制ゴールを機に主導権を握った國學院久我山が3対1の快勝で4強入りを果たした。今季は関東大会、総体、さらにはリーグ戦と上位に名を連ねながらも優勝はなし。東京王者のプライドに懸けて、今季の集大成に挑む國學院久我山が3連覇へまた一歩歩みを進めている。