まずは実力校揃いの中国ブロックから。今夏総体8強に名を連ねた米子北（鳥取）、広島皆実（広島）は上位進出の有力候補。共に県予選を勝ち抜き、米子北は6連覇、広島皆実は3連覇を達成した。初の16強入りを果たした前回大会越えを狙う米子北はDF嶋田遼允、MF江口大輝、FW谷口喬亮ら各ポジションに好選手を配置。初戦の相手は優勝候補筆頭の市立船橋（千葉）と、難しい戦いになることが予想されるが、彼ら中心選手の奮起に期待したいところだ。続いて広島皆実（広島）は08年以来となる全国制覇を目指す。県予選決勝では“最大のライバル”、広島観音にFW有國修平、MF藤井敦仁のゴールで逆転勝利。日本一奪還へ、日に日に高まる周囲の期待に応えることができるのか。

　また、今夏総体4強入りを果たした立正大淞南の牙城を崩し、4年ぶりの全国へ挑む大社（島根）や、夏冬連続で山口県を制した山口鴻城（山口）もポテンシャルは十分。さらに、MF伊藤涼太郎（来季浦和レッドダイヤモンズ入団内定）擁する作陽との決勝戦を制した玉野光南（岡山）は2年ぶりの全国出場。FW土居晃貴のスーパーゴールが大きな脚光を浴びた決勝戦の劇的勝利には、チームの底力が垣間見えた。初戦では前回大会優勝校星稜（石川）を相手に立ち向かう。

　続いて四国勢をピックアップ。前回大会は出場全4チームが初戦敗退と厳しい現実が突きつけられたが迎える今大会はリベンジを果たすことができるのか。3年ぶりに愛媛を制した松山工最大のストロングポイントは攻撃力。揃って県予選得点王に輝いたエースFW野川稀生とスーパーサブの役割を担うFW大木秀仁の2人を中心に、県予選決勝帝京第五戦では9ゴールを奪うなど爆発力を秘める。34年ぶりの全国へ挑む高松南（香川）や、2年ぶり4回目の出場となる鳴門（徳島）、そして10年ぶりの選手権1勝を目指す明徳義塾（高知）と共に四国勢の躍進を支えたい。

▽中国・四国
米子北（鳥取）6年連続11回目
大社（島根）4年ぶり9回目
玉野光南（岡山）2年ぶり8回目
広島皆実（広島）3年連続12回目
山口鴻城（山口）初出場
高松南（香川）34年ぶり2回目
鳴門（徳島）2年ぶり4回目
松山工（愛媛）3年ぶり5回目
明徳義塾（高知）2年連続9回目