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■舞台は国立から駒沢へ、緊張感溢れた開会式

 「蹴都移転」のスローガンのもと、それまでの国立競技場から駒沢陸上競技場へと場所を移して挙行された開会式。各都道府県を勝ち抜いた全48チームの選手たちは堂々と入場行進を行い、スタジアムにて一斉に顔を揃えた。

 緊張感溢れる中、選手宣誓の大役を任されたのは京都橘(京都)の林大樹主将。「全国高校サッカー選手権大会は、私たちの憧れであり目標。たくさんの人たちへの報恩謝徳を忘れず、各都道府県の予選で戦ってきたサッカー仲間の熱い気持ちを背負って、力戦奮闘することを誓います。」と正々堂々力強い言葉を並べた。

■大観衆を魅了したオープニングゲーム

 開会式を経て、15,083人もの大観衆が詰め掛けた駒沢陸上競技場を舞台に行われた開幕戦。第93回全国高校サッカー選手権大会の記念すべきオープニングゲーム、夏の全国総体で優勝を飾った福岡県代表・東福岡(福岡)と東京都代表・都立三鷹中等教育学校(東京)の一戦は全国の舞台に相応しい熱戦となった。

 MF中島賢星(現横浜F・マリノス)やFW増山朝陽(現ヴィッセル神戸)ら世代屈指の好選手を擁し、戦前の予想において圧倒的優位とされた東福岡に、7年ぶりの全国出場を果たした都立三鷹中等教育学校が挑む構図で迎えたキックオフ。

 試合は、序盤から大方の見立て通りの攻勢を仕掛ける東福岡に対し、好セーブを連発したGK武田啓介を中心にブロックを固めショートカウンターを狙う都立三鷹中等教育学校。見応えのある攻防はスコアレスで終えた前半を経て迎えた後半、東福岡が均衡を破る。まずは開始早々の2分、セットプレーから中島が頭で今大会ファーストゴールを叩き出すと、19分にはCB小笠原佳祐にも追加点が生まれ2ゴール。粘る都立三鷹中等教育学校を振り切って見事初戦突破を果たした。

 総体王者のプライドを守り期待通りの勝利を掴んで見せた東福岡と、格上相手にも臆することなく果敢に立ち向かい、善戦した都立三鷹中等教育学校。満員の観衆からは好ゲームを演じた両イレブンに大きな拍手が送られた。

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