市立船橋は2年ぶりの王座奪還ならず

2年ぶりの優勝を目指した市立船橋は決勝戦で涙
 2013年大会以来の王座奪還を目標に掲げた市立船橋は、決勝のピッチまで登り詰めるもPK戦の末に涙を飲んだ。DF白井達也、MF椎橋慧也(現・ベガルタ仙台)ら2014年から主力を務める選手が多く残った今チームは、大きな期待を背負い、夏の大舞台を迎えた。初戦から上々の出来で岡山学芸館(岡山)を下すと、尚志(福島)、久御山(京都)、滝川第二(兵庫)、関東一(東京)を立て続けに退けて決勝進出。迎えた決勝戦(レポート)では1点ビハインドの後半アディショナルタイム、MF工藤友暉が直接FKを沈める粘りを見せて追いつくも、最後はPK戦決着の末惜敗を喫した。それでも、優勝した東福岡と並び最多タイの6人が優秀選手に名を連ねた通り、多くの選手がポテンシャルの高さを発揮したと同時に、チームとしての成熟度は日に日に高まりを覗わせた。そして、インターハイでの敗戦から約5ヶ月後の第94回全国高校サッカー選手権の3回戦でもPK戦の末に東福岡に再び敗れる。市立船橋は''打倒東福岡''を掲げ2016年の広島大会に臨む。

関東一、立正大淞南が4強進出
 8年ぶり2度目の全国出場を果たした関東一は''カンイチ旋風''を巻き起こし全国4強入りを果たした。中盤での小気味よいパスワークが冴え渡り、強敵を次々と撃破。圧巻は前回大会準優勝校大津(熊本)と対峙した3回戦。今大会初の先制点を許し、1点ビハインドの状況となるも、MF鈴木隼平のハットトリック、FW岡崎仁太朗のダメ押し弾で4ゴールを奪い逆転勝ち。その後準決勝(レポート)市立船橋(千葉)に競り負けるも、全国に“カンイチ”の名を轟かせる躍進となった。

 “山陰の雄”立正大淞南は11年、12年に続く全国4強入り。立正大淞南は2人で大会5ゴールを挙げた2トップ、FW杉本龍哉、FW井上直輝が牽引する攻撃陣と、主将DF饗庭瑞生、3戦連続PK戦勝利の立役者GK小笠姫馬らが並ぶ守備陣共に、厚い選手層とレベルの高さを披露し勝ち上がって見せた。鬼門となった準決勝で東福岡に敗れ、“3度目の正直”となる決勝進出にあと一歩及ばなかった。

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