平成が間もなく終わろうとしている。高校サッカードットコムでは平成の30年間を振り返る。今回は日本の「安全神話の崩壊」を象徴する出来事が起こった「戦後50年」の節目となった1995年(平成7年)。

日本の「安全神話の崩壊」

 1995年(平成7年)は日本の「安全神話の崩壊」が叫ばれた未曽有の動乱の年だった。1月17日午前5時46分、マグニチュード7.3の「阪神淡路大震災」が発生。震度7を記録した神戸市を中心に被害は甚大で、ビルや高速道路が倒壊し、6000人を超える尊い命が失われた。ライフラインは寸断され機能せず、大都市を襲った災害の脅威をまざまざと見せつけられた。そして、その2か月後の3月20日午前8時ごろ、東京の地下鉄丸ノ内線、日比谷線、千代田線の5本の地下鉄車内で、世界史上例を見ない化学兵器テロ「地下鉄サリン事件」が発生。オウム真理教が神経ガス・サリンを散布し、乗客・乗員など13人が死亡し、約6300人が重軽傷を負った。のちに教団は強制捜査を受け壊滅。事件に関わった指名手配犯全員が逮捕された。

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