平成が間もなく終わろうとしている。高校サッカードットコムでは平成の30年間を振り返る。今回はオリンピックに沸いた1996年(平成8年)。メダル獲得には至らなかったが最大の衝撃は男子サッカー日本がブラジルを撃破した「マイアミの奇跡」だった。
日本、ブラジルから大金星
銅メダルを獲得した1968年メキシコ五輪以来、約28年ぶりに五輪出場を決めた西野監督率いるU-23日本代表は、中田英寿、前園真聖、城彰二、服部年宏、伊東輝悦、松田直樹、川口能活など、後の日本代表で活躍する選手たちで構成されていた。この試合で計28本ものシュートをブラジルに浴びせられるもGK川口が神がかり的なファインセーブを連発し、何度も日本のピンチを救った。一方、シュートをほとんど打たせてもらえず抑え込まれた日本だったが、後半27分、日本のロングフィードに、日本選手とブラジル選手が交錯、こぼれ球をMF伊東がゴールに押し込み決勝点を奪い、シュートわずか4本で大金星を手にした。
FW北嶋擁する市立船橋が冬を制す
後の日本代表を擁する2校が決勝で激突。1996年度の夏の全国総体は2年生MF小野伸二擁する清水商(静岡)が2年生MF中田浩二擁する帝京(東京)を3-1で下し2年ぶりに夏の王者に輝いた。そして、冬の選手権、1996年度第75回全国高等学校サッカー選手権大会は12月30日に開幕。同大会では6得点を奪い得点王・優秀選手となったFW北嶋秀朗擁する市立船橋(千葉)が後に日本代表として活躍するMF中村俊輔擁する桐光学園(神奈川)との関東勢対決を制し冬の高校日本一に輝いた。