岩本悠輝

 24年ぶりに名門校が準決勝の舞台に帰ってきた。

 1995年度に高校サッカー選手権を制した静岡学園は、今年も攻撃力を最大の特徴とする。テクニックの高さを生かしたアタックは不変。中でも注目は、4−3−3の右ウイングに入る松村優太(3年/鹿島入団内定)だ。スピードを生かしたドリブル突破は破壊力満点。縦に抜けるだけではなく、隙あらば中央に入ってフィニッシュに持ち込む。

 脇を固める選手にも事を欠かさず、各ポジションに全国レベルのタレントを擁している。今大会4得点の左ウイング・小山尚紀(3年)は、丸岡との2回戦で鮮やかな3人抜き弾を含む2ゴールの活躍。インサイドハーフを務める井堀二昭は岡山学芸館との1回戦でハットトリックを達成し、怪我を抱える加納大(2年)に代わって最前線に入る岩本悠輝(3年)は徳島市立との準々決勝で3得点を奪った。守備陣に目を移しても、CB阿部健人(3年)やGK野知滉平(2年)が安定したプレーを披露。川口修監督は「ノーマークだったから勝ち上がれたんですよ」と自重気味に話すが、攻守に隙のない陣容で勝ち上がってきたのは間違いない。

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▽第98回全国高校サッカー選手権
第98回全国高校サッカー選手権