徳島市立イレブン

高校サッカーのラストマッチは苦い敗戦となったが「楽しめました。それは、みんなで話しました」(川人)と話を締めくくった。阿部も「叩きのめされたけれど、でも楽しかった。こんな相手とやれたのも、ここまで来れたからです」と最後に笑顔を見せている。やってきたことに後悔はないし、自分たちの力は出し切った。だからこそ“全国にはこんなすごいやつらがいるんだ!”という驚きも、素直に受け入れることができるのだ。

年が変われば、試合に絡む選手の特徴も変わる。新チームがどんな方向性になるかはこれからだが、全てに共通することとして川人はあえて耳の痛い話も口にしている。「例えば朝練。やるやつはやる、やらないやつはやらん。今年のチームには、その温度差があった。努力すれば上手くなれる。がんばってほしい」とエールを送った。史上初のベスト8入りを果たした結果と経験を、後輩たちは受け継いで2020年の戦いに挑むはずだ。

(文=雨堤俊祐)

▽第98回全国高校サッカー選手権
第98回全国高校サッカー選手権