(FW木原励(京都橘/2年)写真=森田将義)

FW木原励(京都橘/2年)
 関西を代表する強豪・京都橘にはチームを勝利に導く頼れるストライカーが毎年のように現れる。2012年度の選手権で準優勝に貢献したFW小屋松知哉(サガン鳥栖)や、世代別代表のエースとして活躍したFW岩崎悠人(湘南ベルマーレ)が、その筆頭だ。今季で言えば、すでにJクラブの練習に参加するFW西野太陽(3年)がエースとして期待されるが、もう一人チームの顔になれる存在がいる。2年生ストライカーのFW木原励だ。

 180cmの大型ながらも、「背後のスペースを使えるのが自分の持ち味」と話す通り、スピードも一定以上。タイミングよく相手ゴール前に抜け出し、シュートに持ち込むのが最大の特徴で、本職のFW以外だけでなく、サイドハーフもこなせる器用さも持ち合わせる。決定力の更なる向上が課題ではあるが、偉大な先輩たちに続く可能性を秘めた選手であるのは確かだ。

能力の高さは、セレッソ大阪U-15に所属した中学時代から証明済み。U-18に昇格もできたが、「人数が多く競争が激しい橘に行けば、もっと成長できると思った」と京都橘への加入を決めた。昨年は早期からトップチームで出場機会を得たが、途中出場がほとんど。選手権もメンバー入りを果たしながら、全国のピッチには立てなかった。だが、一緒に自主練に取り組む西野らの先輩ストライカーの存在が成長を後押しし、苦手だったポストプレーにも成長の跡が見える。今季はより貪欲にゴールへの意識を高め、点取り屋としての地位を固めるつもりだ。

(文・写真=森田将義)