FW中田樹音(岡山学芸館/3年)写真=森田将義

FW中田樹音(岡山学芸館/3年)
 今年の主役候補の一人であるのは間違いない。昨年まではファジアーノ岡山U-18に所属し、トップチームの練習試合でゴールも奪った注目のストライカーだ。プリンスリーグ中国では得点王にも輝いたが、今年に入り、「もっと成長したい。前に進みたいと思った」と岡山学芸館への移籍を決意。新型コロナウイルスの感染拡大により思うように活動が出来ていないが、2月と3月に行われた試合ではピッチで違いを見せている。

 速さや上手さは決してないが、プレーの判断が速く、簡単にはボールを奪われない。スペースがあれば前進し、コースを封じられれば大きな展開で試合の局面を変えられる。高原良明監督が「タメも作れるし、仕掛けられるし、パスも出せる。シュートモーションに入ったら雰囲気がある」と太鼓判を押す通り、マルチな働きができる選手だが、最大の特徴は秀でた得点感覚だろう。

 「前の選手だから点を獲らないといけない。毎試合1点以上は点を獲るのが目標」。意気込み通り、貪欲にゴールを狙う姿勢と嗅覚の鋭さが光る。利き足である右足に加え、「どこに飛ぶかは分からないけど、左足の方がシュートの威力がある」と両足からパンチのある一撃を放てるのが特徴だ。DFにとってこれほど厄介な選手はおらず、選手権では脚光を浴びるのは間違いない。

(文・写真=森田将義)