FW佐藤颯之介(鵬翔/2年)写真=森田将義

FW佐藤颯之介(鵬翔/2年)
 2012年度の選手権で日本一を達成したものの、近年は全国大会から遠ざかる鵬翔だが、今年は復活の予感が漂っている。1月に行われた県の新人大会では、ライバル・日章学園高を下し、5年ぶりの優勝を達成。決勝点を奪ったのは、1年目から鵬翔のエースナンバーである13番を背負うFW佐藤颯之介だった。

 元日本代表のFW興梠慎三(浦和レッズ)ら偉大なる先輩たちと同じく、武器は得点感覚の鋭さだ。意識しているのはワンタッチゴールとゴールに向かう姿勢で、得点に繋がるゴール前でのこぼれ球や相手DFのミスを逃さないよう常にチャンスを伺い続ける。50mを6秒代前半で走る快足を活かした背後への抜け出しも相手にとって脅威だ。ボールを持てば、「FWはゴールを決めるのが仕事。PAに入っていけば、DFが怖がって警戒してくる」と上手く前向きな状態を作り、推進力溢れる突破を繰り返す。

元々、兼ね備えたストライカーの素質だけを頼らないのも彼の強みと言えるだろう。今年に入ってからは、毎日の自主練で50本以上のシュートを放ちゴールのイメージを高め、決定力が高まっている。夏の総体は中止となったが、「県大会では絶対、日章に勝ちたい」と話していた彼は必ず冬の選手権に照準を合わせてくるはずだ。「全国で上位に入れば、プロのスカウトが見てくれると思う。結果を出して、プロに行きたい」との目標に向かって、突き進む。

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