逞しく成長した大津FW9小林俊瑛(写真＝井芹貴志)

　反対の山の目玉は、昨年度ベスト8の大津(熊本)だろう。昨年の選手権準優勝に貢献したFW小林俊瑛(3年)が今年に入って更に逞しく成長。10番を背負うMF田原瑠衣(3年)が放つドリブルのキレも増している。彼らを支えるMF中馬颯太(3年)、MF碇明日麻(2年)に加え、DF五嶋夏生(1年)とFW山下景司(1年)がルーキーらしからぬ存在感を見せている。プレミアリーグWESTでは苦戦が続くが、今年も全国で上位を狙えるチーム力を持つのは確かだ。

　2回戦で大津撃破を狙う今治東(愛媛)と瀬戸内(広島)も侮れない。前者には「歴代でもトップクラスの左SB」と谷謙吾監督が評するDF竹内海人(3年)、俊足を武器に攻守で大暴れするFW大荒陽平(2年)がいる。後者にもMF江川楓(3年)、FW澤田佳憲(3年)ら高校年代屈指の実力者がおり、チームが掲げるポゼッションスタイルを体現できるかが鍵になる。地元代表の座を掴み取った徳島科技(徳島2)、主将のDF大平直哉(3年)を中心に組織として粘り強く戦う関大北陽(大阪2)の戦いぶりにも注目だ。

(文＝森田将義)