しかし――。6月半ばにインターハイ予選決勝で市立船橋に敗れてから調子を落とすと、リーグ戦でも勝ち切れない試合が散見。「疑心暗鬼になっていた」と榎本雅大監督が振り返った通り、スランプに陥った選手たちは自信を失った。しかし、秋の選手権予選で復調し、その後は圧倒的な強さで他校を凌駕してきた。左サイドハーフの亀田歩夢(3年/カターレ富山入団内定)、司令塔で世代別代表歴を持つMF柚木創(3年)が織り成す攻撃は迫力満点で、この本大会からポジションを掴んだFW山野春太(3年)も絶好調。持ち前のスピードを武器にここまで3戦4発の活躍を見せており、絶対的なストライカーが不在だったチームのラストピースとして欠かせない存在になっている。守備陣もCB奈須琉世(3年)を中心に安定しており、簡単には崩れない。2度目の優勝に向かうチームに隙はない。

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▽第103回全国高校サッカー選手権大会
第103回全国高校サッカー選手権大会