東海大相模イレブン
一方の東海大相模は初出場ながら国立の舞台に足を踏み入れる。東海大五(現・東海大福岡)で監督として選手権出場を経験している有馬信二監督が11年に就任してから強化をスタートさせ、苦節13年で初めて冬の檜舞台に立つ権利を得た。個々の技術力を生かしたパスサッカーが身上でボランチの長井隆之介(3年)が組み立て役を担い、FW辻将輝(3年)やFW小林正樹(3年)といったスピードに長けるサイドアタッカーがチャンスメイクする。2トップの小林晄也(3年)と沖本陸(3年)も得点力があり、抜け目ない動きでゴールを狙う。セットプレーも武器で、特に左SB佐藤碧(3年)のロングスローは圧倒的な飛距離を誇っており、相手の脅威となる。また、走り負けない運動量も見逃せない。大会前に茨城県の波崎で走り込み合宿を行った成果が、今大会の躍進を支えている。
チャレンジャーの立場だが、勢いは十分。初戦となった草津東との2回戦(2-1)では終了間際に佐藤のゴールで逆転勝利を収めるなど、勝負強さも持ち合わせている。旋風を巻き起こす“神奈川のタイガー軍団”が、新たな歴史を作れるか注目だ。
(文・写真=松尾祐希)
▽第103回全国高校サッカー選手権大会
第103回全国高校サッカー選手権大会