長崎総科大附・小嶺忠敏監督(写真=藤原裕久)
高校サッカー界の重鎮・長崎総科大附の小嶺忠敏監督。国見では戦後最多タイとなる6度の選手権制覇を果たすなど、言わずと知れた名将だ。選手権長崎予選決勝では昨年の決勝で敗れた創成館にリベンジ。記念すべき100回大会を前に、選手権にかける意気込みなどをうかがった。
ーー今年のチームの特徴を聞かせてください
何が特徴だろうね(笑)。特徴がないのが特徴かも知らん。この選手がというのじゃなく、一人一人のレベルを上げていくのがチームだし、そういうふうに練習した結果が、県大会での結果。だからその力が全国で通用するかどうかはわからないですね。
ーー昨年は県大会の決勝で敗れて選手権に出場できなかったわけですが、そこを踏まえて今大会にはどんな思いを持っていますか?
勝負の世界ではいろいろなドラマが生じるわけです。特にサッカーはどのチームが勝つか負けるかわからないというドラマがあって、そのドラマをみんなが夢見てやっているんです。サッカーは予想外のドラマ性がある競技で、去年はドラマを起こすことを目指したけど届かなかった。私の日頃の行いが悪かったのかもしれない(笑)。
だが今年はラッキーにも勝たせてもらった。それに全国大会に行くにあたって県民の皆さんに、こうして応援してもらっているんだから下手な仕事をしたらいかん。一つでも上に残るような結果を出して、応援に対するお返しをしたいと思いますね。今年は100回という記念の大会なので、そこで勝つことができれば男冥利に尽きますし、これまで頑張ってきた甲斐があるかなという気がします。
ーー選手権に向けて大会までに強化していきたいところを聞かせてください
大会出場を決めてから強化をやっても一緒ですね。やることはどこを修正すべきかというところ。いろいろな人のアドバイスを聞きながら修正をしていく。あとは練習試合を多く戦って、修正箇所を見つけて改善にトライする。それを繰り返して本番に向かうしかないと思います。
ーー今大会での目標などはありますか?
目標はない(笑)。そこまで言えるような力はないよ。ただ目標はないけど、全力で彼らの持っている力を出せるようにするのが私の役割だと思っています。
次回は選手権や国立競技場への想いなどについて紹介する。
(文・写真=藤原裕久)