予選決勝では38秒で先制点を決めたMF谷野暁希(3年)。全国での活躍にも期待がかかる(写真=多田哲平)

――自分の力を最大限に発揮でき、また周りの特長を引き出せる局面を読む。それこそがチームワークにつながるわけですね。ところで、磐田東の選手たちはジュビロのジュニアユース出身が多いですね。

 提携はしていないんですが、ジュビロユースにもうちに通っている選手が多くて、自然とそういう流れになりましたね。

――学校側からしたらメリットも大きいのではないでしょうか。

 多少なりともあるかもしれません。僕らは選手を集めるということをあまりしなくて、スカウティングも頻繁にはしません。それよりも選手がうちに来たくなるように、選んでくれる学校になることも目標のひとつですね。

――そういう意味でも、全国での結果はアピールになります。

 そうですね。多くの方から期待の声をもらえているのはありがたいです。静岡を勝ち抜いたからには、結果を残さなければいけないと。ただ、正直うちはそのレベルではないと思っています。今回全国に出る52チームのなかでは52番目。そういう気持ちで戦わなければいけない。常に一戦必勝です。

――県予選で見せたように、全国でも下剋上を続けるポイントはどこでしょう。

 もちろんベースにあるのは、チャレンジャー精神です。かと言って戦い方を変えるつもりはありません。相手にリスペクトを持ちながらも、守から攻の部分で、ボールを動かして人も動いていきます。それがひとつです。

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