大迫選手のサインなど

――鹿児島城西といえば大迫選手ですが、中学・高校時代の大迫選手について教えてください。

 大迫は小学生の時から上手でしたが、何かに選ばれているかって言ったらそうではなかったですね。小学校6年生の時に育英館中学校のサッカー部セレクションに来て、「まぁ上手な選手だな」という感じで。ただこちらも一期生の募集だったので、来てくれるかは分からないけど声をかけてみようと。そしたら来てくれたんですよね。入学してから、なぜ来てくれたのかと聞いたら、「他のクラブや部活は先輩がいて、先輩が試合に出るから出場する機会が少なくなる。でもここに来たら、先輩はいないので最初から試合に出れるから」と。ある意味賢いですよね(笑)。それで育英館中学校サッカー部の一期生として入ってくれました。募集は自分で案内を見つけて、親に「ここに行きたい」っていったみたいなんですよ。

 中学2年生くらいから一気に成長して、中学時代は高校生と一緒に練習をしていても、高校生が大迫にやられちゃうんですよ。なので、僕が相手をしたんです。だいたい普通の選手は寄せると外に外に逃げていくんですよね。でも大迫は逃げないんですよ。片手でポンって抑えられて、こっちが動けなくなるんですよ。それでボールをキープするんです。そしたら僕を抑えながら周りに「こっちに動け!」とか指示をしているんですよ(笑)「こいつなめてんなぁー」(笑)と。本当に大人が子供に腕をばたばたしているような感じで(笑)ビクともしないですよね。ゴールは決めさせないように、反転されたら逆がやられるくらいおもいっきり足を延ばしてブロックにいっても、そのままドーンとゴールをされたんですよ。無理だって思いましたよね(笑)。

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