6月3日・愛媛新聞運動面には衝撃的な文字が躍っていた。

「交代無制限」
 その概要は新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から開幕が延期になっていた「高円宮杯JFA U‐18サッカーリーグ愛媛」(以下「Eリーグ」)1~3部・開幕節<7月23日(木)~26日(日)>において通常1チーム20名の登録枠を25名に拡大。かつ交代を無制限とするもの。理論上はピッチ上の選手を試合中に総入れ替えできるという、サッカー界の常識を覆す制度である。

 ではなぜ、愛媛県サッカー協会は「開幕節限定の特別ルール」とはいえ、このような制度導入に踏み切ったのであろうか?過去には愛媛FC監督として四国リーグ3連覇、2008年度には母校の松山北を41年ぶりに全国高校サッカー選手権に導き翌年も2年連続出場。現在は今治西サッカー部監督を務める傍ら、愛媛県サッカー協会で2種を含む全部門を統括する専務理事を務める兵頭 龍哉氏に真意を聴いた。

 兵頭専務理事も「超法規的措置です」と認める今回の特別ルール設定。その根拠としてあげたのは次頁の3点である。

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