malvaサッカースクール 浅野智久代表

 1998年のサッカーワールドカップフランス大会に初出場した日本代表。以降に開催された5回のワールドカップ全てに出場するなど、「予選敗退など許されない」ほどまでに、日本のレベルは底上げされた。そのレベルアップの要因の一つに、ジュニアユースなど、小さな子どもたちがサッカーを学べる環境が整ってきたことが挙げられるのではないだろうか。今回は、大津祐樹選手(ジュビロ磐田)や上田綺世選手(鹿島アントラーズ)、古賀太陽選手(柏レイソル)、神谷優太選手(柏レイソル)といった多くのプロ選手を輩出し注目を集めている「マルバサッカースクール」代表の浅野智久氏に、サッカースクールを設立したきっかけなどについて話をうかがった。

ーーサッカースクールを設立しようと思ったきっかけはどんなことだったのでしょうか?

 以前、音楽業界で仕事をしていたときも、週に1~2度、早く仕事を切り上げさせてもらって、フットサルチームで若い子たちの指導をしていたんです。そうしているうちに、「自分の良さを見つけられて、人の良さに気付くことができ、多くの人と何かを成し遂げることの大切さ」を教えてくれたサッカーに対して「恩返しがしたい」と思うようになっていったんです。その思いが強くなり音楽業界の仕事を辞めて、2000年8月に「マルバサッカースクール」を水戸に設立しました。結局のところ、自分という人間は、人の長所に気付いたり、長所を伸ばすことが好きだったんですね。

 サッカーでも自分が納得できるサッカーができましたし、音楽業界でも思うような仕事ができました。そこで「サッカーも音楽業界も共通することがある」ことに気付いたんです。それは「すごく魅力的な能力を持っているのに、それがなかなか開花しない人が多い」ということ。すごい才能の持ち主なのに、外に出にくい環境が日本にはあるな、ということを痛感したんです。人には、とくに子どもたちには無限の可能性があって、それを最大限引き出してあげたいなと考えるようになったことも、スクールを始めようと思ったきっかけの1つですね。

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