ディアブロッサ高田FC出身の2年生MF川口将仙
J1湘南ベルマーレ内定のFW鈴木章斗とFW石川己純の強力2トップを筆頭に各ポジションにタレントが揃い、2021年度のインターハイと選手権で大阪2冠を達成した阪南大高。選手権の全国大会では1回戦で丸岡に勝利し念願の選手権初勝利。3回戦では優勝した青森山田に対し序盤から攻勢を仕掛け、敗れはしたものの印象に残る戦いぶりをみせた。
阪南大高も3年生が引退し新チームが始動している。その新チームで濱田監督やチームメイトからもチームに欠かせないキャラクターと期待されるのが、ディアブロッサ高田FC出身の2年生MF川口将仙(かわぐち まさひと)だ。チームメイトのDF今西一志が「普段から明るくて、ムードメーカーで練習でも声をいつも出してくれる。有名だったので中学から知っていた選手で、守備の強度も凄い」と話せば、MF藤井樹も「チームで一番のリーダーシップを持っている。自分もああなりたい」と話す。プレーと声でチームを引っ張るMF川口に話を聞いた。
ーー中学校時代はどんな選手でしたか？
僕自身あまり上手い選手ではなかったので、こぼれ球を拾ってどんどん攻めて、チームの中心になって周りに声を掛けて、チームを鼓舞したり、チームを勝利に導こうと頑張っていました。
ーー監督からもチームメイトからもムードメイカーと言われていましたが、中学校からそのキャラクターなんですね？
はい、声でチームを引っ張って、チームの中心になろうと頑張っていました。
ーーディアブロッサ高田FCから3人一緒に阪南大高に入ったと思うんですが、それはみんなで話し合って決めたんですか？
元々他の2人はJクラブからの声もかかっていたんですけど、僕はJクラブがないとわかったらすぐに阪南一本で決めました。
ーー高校に入ってからプレーが変わったところとか、伸びてきた部分を教えてもらえますか？
声を出す事はやり続けているんですけど、その上でコーチたちから声を出す内容の質の部分を注意をされて、まだまだ未熟なんですけど変えようと思って意識しています。中学校の頃は、「声を出していこう！」「前から行くぞ！」とか、抽象的な感じだったんですけど、高校に入ってからは「どっちを切れ！」「お前は下がれ！お前は行け！」と人を動かすような具体的な声掛けをするように意識しています。
ーー去年はBチームで大阪1部リーグでしたが、戦ってみてどうでしたか？
みんな身長も伸びて、体重も増えて、僕は小さかったので最初はつまずいてしまいました。でも下のチームから上のチームをみていて「とてもかっこいいな」と思っていたので、3年生が全国に行った時は本当に感動してちゃって。それをみて「僕も頑張ろう！」って思ったので、ひたすら頑張っています。
ディアブロッサ高田FC出身の2年生MF川口将仙
ーー選手権はスタンドで観ていてどうでしたか？
先輩たちがかっこよかった半面、プレーできないのがとても悔しかったです。
ーー今年は大阪王者として周りからもみられると思いますが、プレッシャーみたいのは感じますか？
かなり感じますね。上の学年はスーパーな選手ばかりが揃っていたので、失礼になっちゃうかもしれないんですが、僕らもそれに負けないように、どのチームからみられても「やっぱり阪南だな」と思われるようになりたいです。
ーー奈良から学校に通っていると遠いですよね？通学時間はどう過ごしていますか？
1時間半ぐらいかかりますね。保田と話したり、朝早いのでゆっくり落ち着いて音楽を聴いたりしています。
ーー今年自分たちが最高学年になりますが、チームではどういう役割を担っていこうと思っていますか？
やっぱり中心的な存在になりたいですね。みんなから頼られるそんな存在になりたいです。プレーの面ではもっとボールを拾いまくって、サイドにどんどんボールを散らせるような、チームの中心で試合を進めていけるような、舵取り役になっていきたいです。
ーープレーで参考にしている選手はいますか？
一個上のMF櫻井文陽くんですね。とにかくかっこよくて、ボールを取るところ蹴るところ全てが凄いので目標にしています。文陽くんがボールを持つ度にワクワクしていました。シュートもドリブルもするし、FKも蹴れるし、本当に凄いです。あんな選手になりたいです。
ーー最後に今年の目標を教えてもらえますか？
上からのプレッシャーも凄いので、それに負けないぐらい強いチームになれたらなと思っています。
(文・写真＝会田健司)
