本媒体編集長の佐々木竜太

―そういう意味で今の高校生の印象とかはどうですか?
岩:この間、高校生の練習を見学させてもらいました。その中で感じたことは、さっきの夢の話になってしまうのですが、目標のゴールを見る子が多いと感じました。高度成長時代の日本は誰もゴールを見ていなかったと思います。皆が目先のところを見ていて、それが将来に繋がっていた。でも、今の子は夢を追うことが多く、ゴールばかり見ているように感じます。サッカー選手になりたいとか思うのは良いですけど、目先の一歩がないと意味がないですし、それがないと100歩先はありません。そういう意味で今の子たちは100歩先のための1歩を捉えられていないと思います。つまり、そのために何をするかを探れていません。サッカー選手になるために何をするかという部分で、目先のことを将来に繋げていく感覚をもっと養っていく必要があると思います。例えば、「ゴールを守るためにどうしますか」という時に、守りたいからと言って守れる訳ではありません。ゴールを守るために逆算をしながら、最初に何をすべきか、FWがどこから守備をして、どこから動かすか。自分の考えをどんどん掘り下げていき、最後のゴール地点という答えにたどり着かないといけないと思うんです。

まだまだ続く2人のトーク。【第3回】にこうご期待。

(文・取材 松尾祐希)

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